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吸血忌あるいは漫遊忌

今日は焼肉の日。そして種村季弘が亡くなった日。

よく並べられる(銀座旭屋書店の書架は今はどうなっているん
だろう)澁澤龍彦とか中井英夫に較べて、
生への執着、サヴァイバー力に長けてると思ってたのに。
あっという間に癌で死んじゃった。

戦後の池袋に始まる悪食、悪呑で悪性細胞を胃袋にこっそり寄生さ
せていたのか(さて、彼は泥鰌地獄を食べたんだっけ、
澁澤さん家の庭に顔を出したキノコはやはり中井のいうように
有毒だったのか)、
それとも、温泉好きが高じて、ラドンだのポロニウムだのを
飲泉し過ぎたあげくの体内被曝?

数日前、TVでクエンティン・タランティーノがインタビューに
答えて
「昔はオペラハウスみたいな場所が朽ち果てた映画館で見るような
映画、そう日活ロマンポルノみたいな・・・」って喋っていた。

そして、その観客は、スプリングがはみ出した椅子に座って
イヒヒと笑ってる、呆けているのか呆けたふりをしているのか、
近在じゃ誰もが知ってる禿頭のスケベジジイ=晩年の種村季弘
であるはずだったのに。

奇しくも、8月29日は大学の同級で漢字時代の日活を支えた
藤田敏八の忌日でもあるらしい。

スタイリストなんだから、もう。
落魄した身を世に晒し、徘徊するんじゃなかったんですかい、
タネムラさん。
いまじゃ、あなたの薫陶を受けて、錬金術はハガレン、
マニエリズムは奈良美智、虚像の創造はセカンド・ライフ、
ヴァンパイアは掃いて捨てるほど溢れかえってますぜ。

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